2008年09月04日
エンデの遺言
エンデの遺言―「根源からお金を問うこと」 (単行本)
ファンタジー作家ミヒャエル・エンデに導かれて「暴走するお金」の正体を探りに旅立つ。
「老化するお金」「時とともに減価するお金」など、現代のお金の常識を破る思想の数々を紹介。
欧米に広がる地域通貨の実践―米国のイサカアワー、ヨーロッパの交換リング、スイスのヴィア銀行などをレポート。
「パン屋でパンを買う購入代金としてのお金と,株式取引所で扱われる資本としてのお金は,まったく異なった種類のお金である」。
こう語りかける本書は,NHKで放送されたドキュメンタリー「エンデの遺言--根源からお金を問う」を1冊の本にまとめたもの。
ドイツの作家であるエンデ(故人)は,「個人の価値観から世界像まで,経済活動と結びつかないものはない。問題の根源はお金にある」と提起する。
エンデへの取材をもとに,彼の蔵書,貨幣社会の歴史を紹介しながら,現代の金融システムが引き起こす弊害に警鐘を鳴らすのが本書の目的だ。
本書では,事例や寓話を取り上げて,貨幣経済の仕組みと問題点を分かりやすく説明している。
たとえば---。
豊かな漁師町に,貨幣経済の導入と一緒に銀行ローンもやってきた。漁師たちはローンで大きな船を買って,効率が高い漁法を採用。そのおかげで,ローンを返すためにたくさん魚をとり,結局最後には魚が1匹もいなくなる---。
貧しくても心豊かに暮らす人々の前に,時間貯蓄銀行から来たという「灰色の男たち」が現れる。
男たちは人々から時間を奪おうとする時間泥棒で,「時間を節約して銀行に預ければ,利子が利子を生んで,人生の何十倍もの時間を持てるようになる」と言う。
彼らの誘惑にのせられた人々は,余裕のない生活に追い立てられて人生の意味までも失ってしまう---。
こんなのもあります。
エンデの警鐘「地域通貨の希望と銀行の未来」 (単行本)
エコロジーの破局か、エコノミーの破滅か―未来世代の希望につながる「第三の道」はあるか?
ファンタジー作家M・エンデに導かれ、音楽家・坂本龍一とともに、「未来を奪う経済学」を撃ち、地域通貨の実践と銀行の胎動を紹介する。
そのエンデの作品がこれ。
モモ (岩波少年文庫(127)) (文庫)
町はずれの円形劇場あとにまよいこんだ不思議な少女モモ。
町の人たちはモモに話を聞いてもらうと、幸福な気もちになるのでした。
そこへ、「時間どろぼう」の男たちの魔の手が忍び寄ります…。
「時間」とは何かを問う、エンデの名作。
大人も子供も楽しめる作品です。
2008年09月04日 21:44 « 前の記事 | TOP | 次の記事 »